Twenty 1 / Chicago

Twenty 1
Peter Cetera脱退後、「18」でDavid Fosterの超オーバープロデュースでバンドの危機を乗り越え、「19」でDaine Warrenの楽曲提供で救われ、Heart Of Chicagoで自分たちの過去の遺産に救われ、他力本願で救われ続けましたが、もう救ってくれるネタが切れたのか、販売的には大失敗したアルバムです。
でも、私はPeter Cetera脱退後の最高傑作だと思います。タイトルも「21」とせずに「Twenty 1」とした所に彼らの再出発に対する意気込みを感じます。
セールスで失敗した原因はブラス色が強すぎたと言うこと出はないでしょうか。18,19のバラードにはギター、シンセサイザーの音はあふれていますが、ブラスの音は皆無です。
このアルバムでは、「Explain It to My Heart」と言うヒットする為に生まれてきたような、Daine Warren作のバラードがありますが、曲の盛り上がりでブラスが前面に出てきます。個人的にはとても好きですが、AORとして求められる曲としてはちょっと暑苦しさが出てしまい、都会的なクール差にかける結果となっています。
セールスはふるいませんでしたが、古くからのChicagoファンにとっては、元気になったブラス部分とAOR路線(特にパワーバラード部分)が調和した非常に聴き応えのあるアルバムです。
この後の、迷走を考えるとセールスが何とかなっていたらなと思う1作です。

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